賢いベッドの選び方

ベッドは毎日の生活に欠かせない家具の1つ。
古くなってしまったベッドを買い替えたり、成長とともに新しいベッドにしたり、引っ越しを機に新しいモノを購入したりと、買い替えるタイミングは意外と多くあるものです。

とはいえ、現在ではさまざまなニーズに対応したベッドがあり、それぞれ持っている機能や特徴などが異なるため、その中から本当に自分に合っているベッドを選び出すのはなかなか難しいことでしょう。

Nijiro
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そこで今回は、ベッドの種類や特徴の他、どんな点に気を付けて選べばいいかなど、賢くベッドを選ぶためのポイントについてご紹介いたします。

ベッドは形や機能によっていろいろなタイプに分けられている

ひと口にベッドと言っても、現在ではさまざまなタイプのベッドが販売されています。
デザインだけでなく、機能面においても、消費者のニーズに応えるべく開発された商品がたくさん出回っています。

Nijiro
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まずは、主なタイプの特徴やメリット・デメリットについてみていくことにしましょう。

フロアベッド

フロアベッドとは、高さが低く作られているベッドのことです。

フロア(床)に床板もしくはすのこを敷いて、その周りをフレームで囲うカタチになっています。

フロアベッドのフレーム

マットレスはフレームの中に落とし込まれるようになり、感覚的には、床にマットレスを直接置いて寝ているような状態となります。

そのため、畳やフローリングの上に敷き布団を敷いて寝ていた人が移行しやすいベッドと言えるでしょう。

床面が一般的なベッドよりもずっと低く床に近いので、大きなベッドであっても圧迫感を感じにくく、お部屋が広く感じられるのが最大の特長です。

また、低いベッドフレームはシャープなフォルムになり、“カッコ良さ”が際立つ商品が多く、お部屋のインテリア性のアップが期待できるというメリットもあります。

Nijiro
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もともと床座をライフスタイルとしてきた日本人にとっては馴染みやすいタイプで、昨今ではとくに若い世代を中心に人気があります。

さらに、高さがない分、ベッドから落ちてしまってもケガをしにくいため、ベッドで遊んだり、予想のつかない寝相で眠っていたりするお子さま向けのベッドとしてもおすすめと言えるでしょう。

Harry
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こちらはワイドサイズのフロアベッド。家族みんなが一緒に寝られるファミリーベッドとして人気急上昇中です。

子どもと一緒に寝られる大型モダンフロアベッド

このほか、製品を構成する部品の数が少なく、結果としてベッドフレームの製造コストが抑えられ、上質な商品を比較的安価に購入できる、というメリットも上げられます。

しかし一方で、

  • 高さが低いために寝起きがしにくい。
  • ベッド下のスペースを収納に使えない。
  • ベッドと床の間の空間が少ないため、湿気が溜まりやすい。

といったデメリットもあります。

Nijiro
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それと、インテリアをどっしりとして落ち着いた印象にしたいという場合にも、あまり向いていませんね。

ローベッド

フロアベッド同様に低めの設定のベッドですが、フロアベッドよりも少し高くなっています。

ローベッドに明確な高さの規定はありませんが、一般的にはマットレスを置く床板やすのこが直接床に付いていない低いベッドがローベッドと呼ばれています。

Nijiro
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しかし、ローベッドとフロアベッドを明確に区別せずに扱っている家具店も少なからずあり、業界内においても認識に差があるのが実情です。

ですので、商品選びの際には、それ程こだわる必要はないでしょう。

Harry
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こちらは、シンプルでスタイリッシュなデザインのローベッドです。組み立てが簡単で、ヘッド部の高さ調節が可能。若い人に人気があります。

モダンデザインローベッド

Harry
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こちらは、ブランド家具「IDEE」のローベッド。デザイン性の高さが魅力です。フレームにはタモ無垢材を使用し、ヘッドボードのファブリックとの相性も良く、寝室を優しい雰囲気に演出してくれます。

お洒落なデザインのローベッド

Harry
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こちらは、マットレス周囲にスペースを設けたステージデザインのローベッド。より一層お洒落感がアップします。

ステージデザインのローベッド
ローベッドは、フロアベッドより高さがありますので、掛け布団を使っている時に布団が床に付くことがなく、清潔にして使えるというメリットがあります。

ただ、ベッド下のスペースを収納として使えないのはフロアベッドと同じ。また、脚がある分、フロアベッドより価格が上がってしまうのは、いたしかたないでしょう。

脚付きベッド

最も普及している一般的な形のベッドです。
ホテルなどで見かけることも多いので、実際に使ったことがある、という方がほとんどではないでしょうか。

脚付きベッドは床との間に大きめの隙間があり、すっきりとした印象を与えるという特長があります。

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大きなサイズでも圧迫感が強くなりすぎないのはいいところですね。また、床板がすのこ状になっているものが多く、通気性を重視したい方にはおすすめです。
Harry
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こちらのベッドは、高さを4段階に調整することができ、ベッド下のデッドスペースには市販の収納ケースが余裕で入ります。ヘッドボードもちょっとお洒落ですね。

4段階の高さ調整と床下収納できる北欧風すのこベッド

Harry
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こちらは、1960年代アメリカのヴィンテージベッドをリデザインしたモノ。艶感のあるウォールナットの色合いがレトロ感を醸し出し、寝室で静かな存在感を放ちます。

アメリカン・ヴィンテージデザイン・ベッド

脚の高さが十分にあればベッド下を収納スペースとして利用することができます。が、想定していたよりも脚が短くて、思っていたモノが収納できなかった・・・ということのないように、購入前にはサイズを正しく確認しておくことが大切です。

Harry
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脚付きベッドをもう1点ご紹介しておきましょう。こちらは床板が畳になっている珍しいベッド。本体はひのき製なので、和の雰囲気がお好きな方におすすめです。日中、布団をおろせば小上がりとしても使えます。

日本製ひのき畳ベッド

収納ベッド(引き出し1段)

ベッド下に引き出しが付いていて、収納スペースとして活用できるタイプのベッドです。

Nijiro
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お部屋に収納スペースが足りない場合や、すっきりとしたインテリアにしたいという方におすすめです。

引き出し式の収納ベッドは、家庭用のベッドとして近年急速に普及し、各メーカーからたくさんの商品が発売されています。商品数が豊富なのも大きな特長です。

Harry
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こちらの収納ベッドは高級感のあるデザイン性が魅力的。作りもとてもシッカリとしています。ヘッドボードサイド収納、LED照明、コンセントなども付いて機能性にも富んでいます。

多機能収納ベッド

Harry
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こちらはヘッドボードレスの省スペースタイプ。1人暮らしのお住まいや、子供部屋にもおすすめです。

ヘッドボード無しの収納ベッド

デメリットは、収納スペースがあるために床面が高くなること。厚みがあるマットレスを使用すると、さらに圧迫感が増し、お部屋が狭く感じられてしまいます
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また、引き出しが付いている分、価格も高めとなっています。

さらに、引き出しを開けるためのスペースが必要になるのも、お部屋の広さによってはネックとなる可能性があります。

引き出しを引き出すスペースが必要

チェストベッド(引き出し2段)

収納ベッドよりもさらに収納力が高く、引き出しが2段になっているのがチェストベッドです。

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収納力抜群で、多くのモノを整理することができます。「できるだけすっきりとシンプルな部屋にしたい!」という方にはぴったりです。

引き出しのタイプも浅型・深型と複数用意されている商品が多く、引き出しを設置した反対側には大型収納も付いています。小さなモノから大きなモノ、長いモノまでしまうことができるのが大きな魅力です。

Harry
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こちらのチェストベッドは、引き出しが5杯付き。でタンス並みの収納力があります。長物収納スペースには、ラグやキャリーバッグなども収納できます。

収納力バツグンのチェストベッド

Harry
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こちらのチェストベッドは、なんと!ヘッドボードに本棚が格納されています。スライド式なので超便利。お気に入りのマンガ本などを収納しておくことができます。

スライド本棚収納付きチェストベッド

Harry
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こちらは、マットレス部分の長さが短い(180cm)ショート丈タイプのチェストベッド。コンパクト設計なので省スペース化が図れ、狭いお部屋におすすめでえす。小柄な女性に大人気!

小柄な女性にピッタリのショート丈チェストベッド

チェストベッドの難点は、床面がかなり高くなってしまうことでしょう。
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また、収納力に優れている反面、ベッドだけでもかなりの存在感があります。お部屋が狭く感じられてしまうといった点もマイナスポイントですね。

ガス圧式跳ね上げ収納ベッド

引き出しタイプの収納ではなく、マットレス部分を上下に開け閉めすることで、その下を収納スペースとするタイプです。

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開閉機構には、ガス圧ダンパーを使用。力があまりない方でも簡単に開閉することができます
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こちらの跳ね上げ式収納ベッドはガスシリンダーを採用。マットレスは乗せたまま、片手でスムーズに開閉できます。女性にも大人気です。

女性でもラクラク開閉できる跳ね上げ式大容量収納ベッド

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こちらは横開きタイプ。マットレス下の収納だけでなく、ヘッドボードにもスライド収納が格納されています。

スライド本棚付き跳ね上げ収納ベッド

Harry
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こちらは、小柄な方向け。ショート丈なので、ワンルームや1人暮らしのお部屋におすすめ。ホワイトカラーは、女性のお部屋によく合います。

ショート丈コンパクトサイズ跳ね上げ式収納ベッド

跳ね上げ式の場合、引き出しと違って、ベッドサイドに開けるためのスペースを必要としません。ですので、壁際近くなど限られた場所にも置けるというメリットがあります。
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また、収納スペースが細かく区切られていないので、いろいろなものを収納するには自分なりの工夫が必要となります。

アウトドア用品やスポーツ用品など大きめのものを頻繁に出し入れするという方には、とくにおすすめですね。

 

■収納ベッドについては、以下の記事でも取り上げています。ご参考にしてください。
収納が少ないお部屋の味方!収納ベッド

 

脚付きマットレスベッド

マットレスとベッドフレームが一体化しているベッドです。

脚付きマットレスベッド

見た目としてはマットレスから脚が生えているという感じで、シンプルですっきりとした印象です。

マットレスベッドの裏面

Harry
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こちらのマットレスベッドは、スモールセミシングルからクイーンまで6サイズ展開。脚の長さも3種類から選べます。さらに、マットレス1枚タイプと2分割タイプがラインナップされています。

バリエーション豊かなマットレスベッド

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サイズ展開が他のベッドと比べると多いのもマットレスベッドの特徴。お部屋に合わせて小さめのベッドを使いたいという方におすすめです。

また、マットレスベッドは他のベッドと比べて安価なのも、見逃せないポイントです。

ロフトベッド

お部屋の空間を最大限に使いたいという方におすすめなのが、ロフトベッドです。

ベッド下の空間にソファやデスクなどを置けば、高さを生かして部屋を広く使うことができます。

Harry
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こちらのロフトベッドは、宮棚、スライド式コンセント2口付き。高さは2段階に調節可能です。四隅の柱には、50.8mmの極太パイプを使用し、安全性を確保しています。

宮棚・コンセント付き ロフトベッド

Harry
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こちらは、ハシゴの代わりに階段が設定されています。しかも手すり付きなので、上り下りがより安全。大人はもちろんのこと、お子様用としてもグッド!です。

階段付きロフトベッド

ロフトベッドのデメリットとしては、

  • 選べるマットレスの幅が狭まる。
  • 天井が近く圧迫感を感じる。

といったことが上げられます。

ロフトベッドは上に上がるという行為が伴いますので、はしごや階段の選び方が大切になってきますね。
Nijiro
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ベッド選びでもっとも重要なマットレス選び

さまざまな種類のベッドの特徴をご紹介してきましたが、一番大切なのはやはり寝心地に直結するマットレス選びでしょう。

マットレスは大きく分けると、ノンコイルタイプとコイルタイプがあります。

ノンコイルタイプは、ウレタンフォームを素材とする商品が主流。ウレタンの弾力性と反発力を利用して、カラダにフィットするような寝心地を実現しています。

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ウレタンマットレスと言えば「湿気が溜まりやすく、カビが発生しやすい」というのが通説でした。しかし、最近は通気性の良い製品が開発され、市場にもたくさん出回るようになってきています。

体圧分散性や耐久性にも優れ、軽くて寝心地も良いといった商品が多くなっています。

Harry
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こちらは、今、注目の「コアラ・マットレス」(ノンコイルタイプ)。オーストラリア・コアラ社独自開発のウレタンフォーム(クラウドセル)を使用しています。コイルマットレスより高い耐久性を持っています。

コアラ・マットレス

Harry
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こちらは、イタリア製の三つ折りマットレス。高反発のフィット感が特徴で、寝返りがしやすくなっています。三つ折りなので移動がカンタン。ベッド以外でも使えます。

【セレーノイタリア】高反発マットレス

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次にコイルタイプですが、コイルタイプの代表格と言えば、ボンネルコイルマットレスポケットコイルマットレスです。

ボンネルコイルマットレスは、たくさんのコイルが全て連結していて、面でカラダを支える構造になっています。

カラダを面で支えるボンネルコイルマットレス

Harry
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こちらは、高密度のボンネルコイルマットレス。反発力が高くて沈み込みが少ないので、畳や床に敷き布団を敷いて寝るような寝心地です。

高密度ボンネルコイルマットレス

一方、ポケットコイルマットレスは、1つひとつのコイルが独立していて、点でカラダを支える構造になっています。

ポケットコイルマットレス

Harry
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こちらは、高密度のポケットコイルマットレス。カラダのラインに沿ってコイルが沈み込み、体圧を分散してくれます。

高密度ポケットコイルマットレス

マットレスは、ここでご紹介したタイプのほかにも、廉価なモノから高額なモノまで、いろいろなタイプがたくさん販売されています。

しかし、高額だからと言って寝心地が良いかというと、必ずしもそうではありません。

寝心地には個人差がありますので、購入にあたっては、実物で試してみることをおすすめいたします。
Nijiro
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ベッドフレームはサイズ感と機能性で選ぶ

ベッドフレームは寝心地にはあまり関係しません。が、どのようなサイズ、機能を選ぶかによって、使い勝手や快適性に影響を及ぼしてきます。

例えば、1人で使う予定のベッドでも、シングルかセミダブルか、それともコンパクトサイズの方が良いのか・・・など、こだわりたいポイントは変わってくるでしょう。

また、ヘッドボードが必要かどうか、収納スペースやコンセントは必要ないか・・・なども悩むポイントですね。

Nijiro
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お部屋の広さやベッドの使い方によっても重視すべき点は変わってきます。ですので、自分が何を大事にしたいのかどういう風にベッドを使いたいのか具体的に考え、整理しててから選ぶようにしてください。

「快適な睡眠環境を整える」といったスタンスで、ベッドフレームのサイズと機能にこだわることをおすすめいたします。

まとめ

ベッドを選ぶ際には寝心地が一番気になるポイントですが、お部屋の広さや周囲の家具との配置やバランスも無視することはできません。

また、限られた空間を有効活用するための収納力や機能性も重要なポイントとなるでしょう。

Nijiro
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自分にとって重要となる点に優先順位を付けて、それぞれのバランスを上手に取るのが賢いベッド選びのコツとなります。

そして、予算とも相談しながら、自分の部屋にとってベストなベッドを探し出してください。